題名未定2021-01-14T20:14:23+09:00ついに日本に帰ってきました。引き続き「垂れ流し系」JUGEMビジネスマンによる政策立案ネットワークhttp://tonotono.jugem.cc/?eid=5342006-09-10T20:50:51+09:002006-09-10T11:50:51Z2006-09-10T11:50:51Z僕ら(と勝手に読者層を想定していますが・・・)団塊ジュニア世代は、一般的には政治的無関心層に分類されるらしい。僕らの一つ前の全共闘世代が見苦しく敗北・転向していくさまを目の当たりにした僕らの世代は、すでに諦念にも似た感情を持っており、社会的・政治的関心...tonotonoひとり言
でも、残念ながら今の日本の政策立案の現場は絶望的に見える。現状では国会で審議される法案の90%が、官僚が起案する政府提出法案であって、国民の代弁者たる議員による議員立法は極めて数が少ない。その議員立法機能を強化すべく、数年前から国費で国会議員はそれぞれ一名ずつ政策立案秘書を雇用することができるようになったのだけど、その曖昧な資格制度(10年以上の公設秘書経験があれば研修を受けるだけで資格を得られる)もあって、国から支給される政策担当秘書の給与を目当てに、名義だけの政策担当秘書を任命していることが大半だ。(中には詐欺罪で有罪判決が確定した国会議員もいる。)さらには政治、社会の高度化、複雑化もそれに拍車をかけていて、例えば高度な法理論、ファイナンス理論を駆使した村上ファンド事件を正確に分析、対策を立案できる政治家なんて殆どいないだろう。 もちろん日本の官僚はきわめて優秀だけど、健全な政策立案、議論を行うためには、もう少し議員側の政策立案能力を高めることが喫緊の課題のように思える。
こんな状況を見ていると、僕らがこのまま、こちらの世界(ビジネス社会)にいる限りは、社会を変えることはできないのかと絶望的な気分にすら陥る。でも、冷静に考えてみると、経済の最先端を担うようになりつつある僕ら世代のビジネスマンこそ、正しく情勢を分析し、政策を立案する能力があると思うのだ。そしてまた、僕らの能力を結集させることができれば、象牙の塔にいるアカデミアの方々や、実際のビジネスの現場を知らない霞ヶ関の方々より、遥かにすぐれた政策を立案することができるとも思う。
そこで提唱したいのが、「ビジネスマンによる政策立案ネットワーク」。イメージで言えば、ビジネスマンによる政策提言のためのバーチャルな独立系シンクタンク、議員の政策立案・分析のアウトソーシングの受託機関だ。言い換えれば、各産業の最前線を見ているプロフェッショナルなビジネスマンが、本業に影響を与えない程度の負担で、政治家に対して有益な政策提言をする機会を作りましょうってことだ。
例えば、実際に毎日世界のマクロ経済を分析している証券会社のアナリストは、政策立案秘書や所轄官庁の役人よりも遥かにインサイトにあふれた経済政策の立案ができるはずだし、実際にベンチャー企業を運営している経営者達は、中小企業振興政策や技術戦略に関してはもっとスマートな提言を行うことができるはず。(少なくとも何百億円も血税を使って、国産Googleを創るなんてバカなことはしないはず)実際に海外諸国で働いている駐在員の方々は、それらの国のリアルな経済情勢や国民感情を肌で知っているはずだろうから、現実感のある外交政策が提言できるはずだ。
そういうプロフェッショナルなビジネスマン達に少しずつ自分たちのプライベートな時間を提供してもらってアウトプットを生み出し、それを政治家に政策立案の材料として提供しましょうよっていうのが基本的なコンセプト。(もちろんそれで適正な対価を得られればさらに望ましい。)まだまだプリミティブなアイディアだけど、確実に言えるのは、もしこれがうまくいけば、従来までは政治的に疎外されてきた僕らビジネスマンだって、これまで同様に働きながらも、きちんと主体的に社会に貢献していくことができるようになる。
とまあ、なんとなく構想は見えながらも、実はまだ何にも考えていません。組織形態、運営方法など、ぜひ興味を持った方がいれば、色々とディスカッションをさせていただければと思います。まだまだ雲をつかむような話ですが、皆さんのご協力を仰ぎなながら、じっくりと考えてみる予定です。
Tonotono1001@gmail.com
]]>夏休みの課題図書http://tonotono.jugem.cc/?eid=5332006-09-08T10:37:58+09:002006-09-08T01:37:58Z2006-09-08T01:37:58Zビジネススクールのマーケティングの授業では、コンセプチュアルなマーケティング理論からハードコアな計量マーケティングまで様々な洗練されたマーケティングの方法論を習ったけど、あるクラスメートが発したプリミティブかつ本質的な質問が今でも心に残っている。「なん...tonotono
授業中に教授が何と答えたのかはもう忘れてしまったけど、このパワフルな質問はずーっと僕の頭の中に残っていて、折に触れ色々な文献やWebを読んだり、自分の考える材料となってきた。いわゆるオーソドックスかつプロフェッショナルなマーケター達は、そのヒットの理由を、直感的なインターフェースだの、巧妙なブランディングだの、垂直統合モデルの付与する利便性だので説明しようとしてきた。もちろんその一つ一つは、それなりに納得感のある議論なんだけど、なんだか演繹的に見え透いた成功要因のパーツを拾い上げて、原因を「後付け」しているような気がするんだよなぁ。これまでの個人的なiPod経験からいえば、たぶんユーザ側にはもっとプリミティブなモチベーションがあるんだよなぁなどと考えていたんだけど、通勤電車の中で相変わらずiPodを愛用しながらも、なんとなく仕事の忙しさにかまけて、すっかり忘れ去られた議論になっていた。
さて、おそまきながら5日間の夏休み中を取っている。本当は家族で八ヶ岳に静養に行く予定だったんだけど、急遽娘が発熱してしまったので、予定していた旅行をキャンセル。娘のオムツをときたま変えながら、家でビールを飲みつつ、悠々とたまっていた本を読みふける結構な生活を送っている。昔からこういう長期の休みには非ビジネスの本を読むことにしていて、今回の休み中には、アメリカの原理主義、80年代オタクカルチャーの総括、アメリカ軍事産業などと、本業とは全く無関係かつ全く脈絡のないテーマの本をひたすら読み続けている。
さて、今回の一連の読書で、一番面白かったのは大塚英志の「「おたく」の精神史 一九八〇年代論」。本自体は凡庸な本なのだが、その中で80年代の「ビックリマンチョコ」のヒット要因の分析が秀逸。この文章が示唆に富んでいるのは、ボードリヤール言うところの「記号消費社会」となった現代の消費社会において、マーケティングを行うためには、レガシーなマーケティング理論だけではなく、社会学的・民俗学、思想学的な要素も必要なんじゃないかということ。考えてみれば、市場を細かくセグメンテーションし、4P(プライス、プレイス、プロモーション、プロダクト)の要因を変えていく近代的なマーケティング理論は、単純かつ合理的、効率的な消費社会下では成立しえるけど、iPodが「MP3プレイヤー」としてでもなく、「携帯音楽プレイヤー」でもなく、「iPod」という記号としてのみ消費される社会(これを示す事実が、ほとんどのiPodユーザが、音質だけを求めるのならばサードパーティーのヘッドホン/イヤホンを使うはずなのに、付属する「白い」イヤホンを使い続けていることだ)では、新たなマーケティングの手法が用いられるべきなのかもしれない。とここまで書いたところで、自分にその素養がないことに気づく。そっちの方の勉強もしないといかんなぁ・・・・・
]]>カルト教団の作り方 その1http://tonotono.jugem.cc/?eid=5322006-08-13T11:22:21+09:002006-08-13T02:22:21Z2006-08-13T02:22:21Z最近いろいろと話題となっているカルト教団のニュースを見て、羨ましいと思った方々へのために、カルト教団の作り方について考えてみました。もしかしたら、これで人生一発逆転(?)も可能かもしれませんが、あくまでもオウンリスクでお願いします。
1. 宗教法人を買...tonotonoその他
1. 宗教法人を買おう
当然の事ながら宗教法人格が無い場合でも布教活動を実施することはできますが、法人格を持っている場合には、収益事業に対してのみ課税され、なおかつ一般事業の税率とは異なる低率の税率(22%)で課税されることとなりますので、可能な限り法人格を持っていたほう有利になります。
新規に法人格を取得する場合には、管轄する各都道府県もしくは文部科学大臣への届出(複数の都道府県をまたぐ事業を行う場合)が必要となり、申請前3年間程度の事業内容が厳密に審査されることとなります。昨今の宗教法人への風当たりを見ると、新規の申請にはだいぶ手間がかかることが予想されます。
そのため手っ取り早く宗教法人を開設したい場合には、地方の寂れた寺や有名無実化している宗教団体と交渉して、法人格ごと買ってしまうほうが良いでしょう。相場があるわけではなく、洗練された価格評価手法もないので、価格はおそらく交渉者間の力関係で大きく左右されます。
首尾よく買うことが出来た場合には、代表役員、規則の変更手続きを行いましょう。事務所居住地を管轄する法務局にて代表役員に関する登記変更手続きを行い、変更後の登記簿の謄本、又は、変更の登記をした事項に係る抄本を一部所轄庁へ提出しましょう。それと同時に、法人内部での手続きを行い、所轄庁へと認証の手続きをとりましょう。
(注)
宗教法人格を取得した場合には、財産目録と収支計算書(本業以外の収益事業を行った場合)を会計年度の終了後4ヶ月以内に所轄庁へ提出する必要があります。どうやら四半期決算は行っていないようです。(笑)BS、PLについても作成している場合には提出することとなっていますが、義務ではないようです。
]]>第四銀行と北越銀行は説明責任を果たせhttp://tonotono.jugem.cc/?eid=5312006-08-12T00:20:52+09:002006-08-11T15:20:52Z2006-08-11T15:20:52Z同業他社による日本初の敵対的TOBとなった北越製紙問題がいよいよ面白くなってきた。詳細はニュースに譲るとして、ざっと両社の提案書を見てみると内容はどっちもどっち。おそらく両社とも高いアドバイザリーフィーを払って、投資銀行のチームを貼り付けにしているんだろ...tonotonoひとり言
さて今回の一連の騒動で「そりゃダメだ」と思ったのが、第四銀行と北越銀行の対応。早々に北越製紙サイドについて、TOBには応じないとの発表をしていたけど、これは完全に両銀行の株主に対する説明責任を全く放棄している。アメリカであれば、即座に両行は株主から提訴されることだろう。
王子製紙からのTOB提案前日の北越製紙の株価終値は635円。それに対して王子製紙の出した提案価格は30%近くのプレミアムを乗せた800円。第四銀行と北越銀行はそれぞれ2.57%の株式を所有しているので、21,400万(普通株式数)×2.57%×(800円-635円)=9億円強の株主価値を得る機会をみすみす逃したことになる。ちなみに第四銀行、北越銀行それぞれのH19年3月期第一四半期の経常利益が47億円強、22億円強だから、TOBに応じることにより得られた9億円の営業外利益はバカにならない。
この判断の正当化のために、両行が上げているのはどうやら「地域貢献のため」とか「これまでの北越製紙との付き合い」などと経済的に合理性のない理由だ。(現時点では両行は正式なコメントを出していないので、ニュースソースに頼るしかない・・・・)少なくとも両行のマネージメントは、王子製紙のTOBに応じないこと(北越製紙の独立運営を守ること)により、株価が800円以上の価値となりえると判断した理由を両行の株主に説明しなければならない。それがマネージメントとしてのFiduciary duty(受託者責任?信任義務?って訳すのがいいのかな)のはず。しかも両行ともまがりなりにも金融機関なんだから、きちんと経済的に合理性のある説明が必要だと思うんだけどなぁ。
]]>四半期決算は本当に望ましいのか?http://tonotono.jugem.cc/?eid=5302006-08-07T00:03:08+09:002006-08-06T15:03:08Z2006-08-06T15:03:08Z先々週から先週にかけては、各社の第一四半期決算の発表の時期だった。IRの担当者にとってはその年度最初の山場を迎えるわけで、数週間前から決算資料の作成、日米の会計士/弁護士との打ち合わせ、国内外の証券取引所への提出資料の作成、さらには発表のためのストーリー...tonotonoひとり言
さてここで一つ疑問に思うことが、本当に四半期ごとの決算開示は必要なのかということ。もちろん当然ながら、投資家の利便性、投資家への透明性の確保という観点からすると、モニタリングのインターバルは短ければ短いほど良いわけだが、その分、投資家は負担を強いられているわけだ。
一つ目は、四半期ごとの決算の開示により、会社側には莫大なコストがかかっているということ。もちろん公認会計士、弁護士等への直接的な外部への支出も発生するわけだし、本来ならば事業部のモニタリングや財務戦略を練るべき財務部門、会計部門だって3ヵ月毎にやってくる決算の準備期間中は本来の業務が殆ど手につかなくなる。これらの直接的、間接的コストは、当然の事ながら最終的には株主に還元されるわけだ。
二つ目は、決算のインターバルが短くなればなるほど、前年度同期比で上振れ、下振れする可能性が大きくなり、一般投資家にはミスリーディングな数値が出る可能性が高くなるということ。例えば、第一四半期に新たなキャンペーンを投入すれば前年度比で費用が大幅に増加してしまうわけだし、株式を売却すれば一挙に利益は大きくなる。本来であれば、間隔が長ければ平準化していく決算数値も、四半期毎の決算では非常に上振れ、下振れしてしまう危険性が大きくなる。(ちなみに8日発表のソフトバンクの決裁には注意が必要。先週慌てて売ったSBI株の売却益1400億円をバリュエーション時に考慮に入れる必要がある。)
三つ目はマネージメントをして、非常に近視眼的な経営へと陥いれやすいということ。3ヶ月毎に決算数値を開示し、投資家からの強いプレッシャーに曝されていては、遅効性のある戦略をインプリメントしたり、長期的な視野に立ったマネージメントを行うことは非常に難しくなる。
アメリカの企業不祥事を契機に、東証一部では2004年から導入された四半期決算の制度だけど、そろそろ冷静にコストとリターンについて議論をすべきだと思うんだよなぁ。お題目は全く持って正論だから、誰も大きな声では言い出せないんだろうけど・・・・・
]]>アナリストレポートの衝撃http://tonotono.jugem.cc/?eid=5292006-07-16T11:03:15+09:002006-07-16T02:03:15Z2006-07-16T02:03:15Z先日発表されたメリルリンチのソフトバンクに関するアナリストレポート「非タイムマシーン経営は通用するのか?」が大きな波紋を広げている。このアナリストレポートでは大胆にソフトバンクの固定・移動通信の事業価値をゼロと評価し、ソフトバンクの株式価値の大半はYaho...tonotonoひとり言
さてその結果、年初来の最高値5000円を超えていた株価も、ここ数日間マーケットではソフトバンク株の売りが先行し、ついには2000円台を割りそうなモーメンタムとなってきている。(もちろん、ゼロ金利緩和や日本の地政学的リスクの見直しなどで東証が全面安の展開となってきていることも事実だが・・・・)ちなみにこれまでの最安値は2002年に827円をつけている。
さてこの株価の下落により、「時価総額経営」を掲げてきたソフトバンクは厳しい局面に立たされることになりそうだ。資金調達に関して言えば、これまでは割高な株価を利用して、積極的なエクイティファイナンスや転換社債の発行により調達してきたが、今後はデッドに軸足を動かさざるを得なくなるだろう。既にデッドの格付けはBBBであること、さらには今後の日銀の利上げを考慮に入れると、今後の資金調達は容易ではなくなってくるだろう。そしてまた一方ではキャピタルゲインを得られなくなってきた投資家は配当性向を上げるように要求してくるだろうし・・・・・ソフトバンクはこれから厳しい局面を向かえそうだ。
]]>やっと・・・・http://tonotono.jugem.cc/?eid=5282006-07-09T20:25:58+09:002006-07-09T11:25:58Z2006-07-09T11:25:58Z卒業証書を受領した。というのもミシガンは、最終学期での単位が確定しないまま卒業式になってしまうため、卒業式では「仮卒業」。後日、指定した場所に卒業証書を送ってくるというわけ。まあ単位数的にも、成績的にも、卒業は間違いない状態ではあったのだが、実際の卒業...tonotonoひとり言
送られてきた卒業証書の中には、大学オリジナルの証書用フレームのパンフレットも同封。ちょっと高めの価格設定なんだけど、(前後の準備期間も含めて)3年間もの間一生懸命頑張った記念にフレーム欲しいんだよなぁ。妻は全く理解してくれないけど・・・・ということで卒業のここ数日はこのパンフレットを巡って夫婦喧嘩が続いております・・・・・
]]>通・放融合に見る温度差http://tonotono.jugem.cc/?eid=5272006-07-07T22:22:57+09:002006-07-07T13:22:57Z2006-07-07T13:22:57Z仕事の関係で、とある通信・放送融合セミナーに参加した。久しぶりの長時間セミナーだったので、実は何度か眠気で意識を失ってしまったのだが、セミナー後半の、規制側(政府)、通信事業者、放送事業者、広告代理店によるパネルディスカッションが、あまりにも「かみ合わ...tonotonoその他
考えてみれば、「通・放融合」って言葉は、ここ数年来のBuzz Word(流行り言葉)だったわけなのだが、やっと全てのプレイヤー達が本腰を入れて議論し始めたのかなというのが最初の印象。
というのもいくつかドライブする要因があって、一つ目が技術的ブレイクスルーと新たなビジネスモデルの成立。以前は通信事業者の持つADSLや光ファイバー上での放送コンテンツ配信は放送産業になじみのあるRF(Radio Frequency)規格でというのが大前提だったのだが、ここ数年の技術的ブレイクスルーとGyaoのようなIPベースでの映像配信事業者の一定の成功により、一気にIPベースでの放送コンテンツ配信というのが現実的になってきたこと。
二つ目が、厳しい競争環境下でいよいよ苦しくなった通信産業にとって、「通・放融合」を数少ない「成長源」とせざるを得ないことインターネットへのコネクティビティの提供サービスのビット辺り単価の低下は、エンドユーザ回線の広帯域化の速度を大きく上回る速さで進展しており、他の魅力的なサービスとの重畳による収益の拡大を狙わざるを得ない状態となってきている。
ところが、残念ながら今回のディスカッションがかみ合わなかったのは、放送事業者と通信事業者の明確な温度差が原因。早めに通・放融合を推し進めたい通信事業者に対して、放送事業者にとっては既存の(現時点では)上手くいっているビジネスをリスクに晒してまで、推し進める必然性がないと考えているみたい。地デジ化問題だってなんとかクリアーしてしまえば、再び既得権益で甘い汁を吸い続けられるとでも思っているのだろう。
そもそも彼らが自分たちの強みだと思っている編集能力、編成能力だって、一対多のコミュニケーション形態を前提としているのであって、全てのコンテンツ消費者がそれぞれ独自に、「見たいときに」、「見たい場所で」、「見たいコンテンツ」を視聴することが可能になってしまえば、全くコンピタンスでは無くなってしまうと思うんだけどなぁ・・・・案外You Tubeのようなゲリラ的かつWeb2.0的な事業者がイニシアティブを取ってしまうのかもしれない。
]]>いいわけと今後の方向性http://tonotono.jugem.cc/?eid=5262006-07-03T23:03:20+09:002006-07-03T14:03:20Z2006-07-03T14:03:20Zまただいぶ間が空いてしまった。
苦しいいいわけをすると、絶好調な時は一日にいくつもネタを書きたくなってしまうのだが、絶不調になってしまうと数日間まったく何も書きたくなくなってしまうのだ。我ながらこれじゃあいかんと思っているので、何とかコンスタントに書...tonotonoその他
苦しいいいわけをすると、絶好調な時は一日にいくつもネタを書きたくなってしまうのだが、絶不調になってしまうと数日間まったく何も書きたくなくなってしまうのだ。我ながらこれじゃあいかんと思っているので、何とかコンスタントに書き続けられるように今後は気をつけます。
さていまさらながらに言うと、帰国直後はアルバイトがてら人事部にて新入社員の採用戦略の立案を担当していたのだが、先日やっと本配属が発表になって、なぜかIR(Investor Relation)の担当になってしまった。さらに詳しく言えば、機関投資家向けの広報宣伝活動、資本政策の立案、などが今後の主な業務となる。
以前から僕のブログを読んでいただいている方はご存知かもしれないが、ビジネススクールでの二年目は主にストラテジーとコーポレートファイナンスを専攻していたし、コーポレートガバナンスに関しては無駄に興味を持っていたので、実はこの配属はまたとない良い機会なのかもしれない。
実は帰国後のブログの方向性としては、ビジネススクールで学んだ知識をどのように実ビジネスで活かしていくかの獅子奮迅ぶりを書くつもりだったのだが、部署が部署なだけにデリケートな情報も多く、あまりこのブログでは触れることが出来なくなってしまった。とはいえ、機会があれば、少しづつでも日本のIRの現場について書いていくつもりなので、興味がある人は今後とも引き続きご愛読をお願いします。
]]>フクエモン(?)問題に見る日本人のメンタリティhttp://tonotono.jugem.cc/?eid=5252006-06-19T20:54:24+09:002006-06-19T11:54:24Z2006-06-19T11:54:24Z村上ファンドに出資していたことが報道されて以来、日銀の福井総裁が毎日のようにテレビに出続けている。たぶん、日銀の総裁がこんなに注目されたのは史上初なんだろうなぁ。ついには夕刊フジでは、「フクエモン」呼ばわりだ。「ホリエモン」との意味的連想をさせるところ...tonotonoひとり言
さてマスコミの論調を見ていると、「福井総裁が1千万円を村上ファンドに投資して年間数百万近くのリターンを得ていたのに対して、われわれ庶民は日銀のゼロ金利政策のおかげで銀行の普通口座に1千万円を預けても年間で100円の利子しかつかない。大変けしからん」と言う極めて日本人的なロジックが気になった。
ちょっと待って。村上ファンドと銀行の普通口座は完全に「リスクプロファイル」が異なるよ。二つを比較することに無理があるんじゃない?いくら福井総裁だって銀行の普通口座に預けていれば100円しか利子がつかないし、逆にいくら庶民だからって(実際に投資機会があるか否かは別として)ハイリスク・ハイリターンのファンドに投資していれば年間で数百万円のリターンがついていたはず。いわば、安全第一の軽自動車とスピード第一のスポーツカーを比較しているようなものだ。99年にまだ無名だった村上ファンドに投資することは大変なリスクがあったはず。その結果として正当なリターンを得ているだけだと思うんだけどね。
とはいえ、日銀の総裁であれば自分の意思決定により日本経済全体のファンダメンタルに影響を及ぼすことが出来るはず。「李下に冠を正さず」。日銀総裁になった時に資金を引き上げておいた方が良かったんだろうな。でも肝心なことは日銀に明確な規定が無かったこと。「職務上の自分の影響力が及ぶような個人的な利殖は慎むべき」としかかかれていないので、何を持って「個人的な利殖」か、どこからが「慎む」なのかが極めて不明確。規定が無いところに罰則は存在しえない。FRBの次の動向が注目されている今、本業とは異なる部分により日銀の機能停止となってしまいかねないことが非常に残念だ。
]]>ポートフォリオ大公開http://tonotono.jugem.cc/?eid=5242006-06-18T11:24:36+09:002006-06-18T02:24:36Z2006-06-18T02:24:36Z帰国してちょっと落ち着いてみると、意外と自分の資産状況が悪くないことに気づいた。アメリカですっかり使い果たしたと思い込んでいたんだけど、なんやかんやでまだまだ意外と資産がある。ということで、娘の将来のことも考えて、しっかりと資産形成に取り組んでみること...tonotono生活
色々と資料を取り寄せた結果、以下の通りポートフォリオを組むことにした。トータルで年間7〜8%位のリターンが出ればいいなぁ。
25%:キャッシュ
まだまだお金がかかる乳児なので資産の流動性は高めに維持しておきたい。(とはいえ東京都では乳幼児の医療費は一切無料)ということで総資産の25%は日本円の定期預金と普通預金に回す。
25%:外貨定期預金
日本のメガバンク、外資系バンクでは、ドル建て1年定期の利率が4%〜5%程度(ちなみに円定期だと0.5%程度だ)。これにキャンペーンを上手く利用すれば年間で6%くらいのリターンが見込める。ところが当然のことながら、円⇔ドルの為替リスクも関わってくるので、慎重に円相場を観測中。最近噂される日銀のゼロ金利緩和があれば、もしかしたら円定期にまわすかも。
#しかし考えてみれば、アメリカの5月のドル公定歩合が6%だ。日本の銀行は円⇔ドルの為替手数料を往復で1ドルあたり2円も取っているし、外貨預金は預金保険の対象外だから銀行から預金保険機構への保険料も支払っていないはず。ちょっと銀行がマージンを抜きすぎなんじゃない?もう少し元本が大きければ海外の銀行へ逃げちゃうんだけどなぁ・・・・・
25%:投資信託
初めて投資信託に挑戦してみることにした。個人的には「効率市場仮説」(全ての投資家は長期的に見れば市場平均をOutperformすることは出来ない)を信奉しているので、インデックスファンドに投資したいところだけど、ちょっぴりリスクエクスポジャーを高めに設定できる資産なので、ミドルリスク・ミドルリターンのファンドに投資することにした。そうそう、一般的に銀行経由で投資信託を購入する場合には2%程度の手数料、各ファンドには1%程度の年間報酬を払わなくてはならないので、最低限一年で3%のリターンは返してほしいところ。
25%:株式
実はこれもはじめての挑戦。ある程度リスクを取れる資産なので、長期投資でミドルリスク・ミドルリターンを狙う。IT産業と金融産業は嫌いなので、国内の製造業でコーポレートガバナンスが健全かつ市場からUndervalueされている株式に投資する予定。
しばらくドキドキした生活になりそうだ。また一年後にでもご報告します。
]]>相変わらずだよね・・・日本の銀行http://tonotono.jugem.cc/?eid=5232006-06-17T08:25:56+09:002006-06-16T23:25:56Z2006-06-16T23:25:56Zちょっとした事情で新しく銀行口座を開設する必要が出てきたので、何気なくオフィスの一番近くにある三菱東京UFJ銀行で口座開設してみることにした。ここ数年は外資系をメインバンクに使っているので、ドメスティックな銀行のサービスを利用するのは実はかなり久しぶり。
...tonotonoひとり言
実際に手続きを行って驚いたのは、各支店毎に「旧UFJ系」と「旧東京三菱系」に分かれていて、系列毎に提供するサービス内容が異なること。もし旧UFJ系サービスの銀行口座を開設しようと思うのならば、旧UFJ系の支店に行かないと開設できないし、逆もまた然り。「必要ならば向こうの支店に行ってください」とあっさりと開き直った行員にすっぱりと宣言されてしまっては、突っ込む気力すら失う。清清しいまでに「シナジー効果」とか「規模の経済」などのM&Aのメリットを一切排除した合併だ。たぶん純粋に預金残高を大きくすることにより、メガバンクとしての地位を確立することだけしか考えていない合併なのだろう。(そもそも新銀行名からして、効率性を一切考慮していない合併なわけだが・・・・・・)
続いて驚いたのは、一切の効率性や顧客の利便性を無視したオペレーション。三菱東京UFJの「売り」はATMコーナーの片隅に設置されたテレビ電話ブースを使った夜間の口座開設サービスらしいのだが、仰々しいブースに入ってテレビ電話での手続きを行うためには、ATMコーナーの片隅で手持ち無沙汰に待ち構えている銀行員による口座サービスの案内、本人性の確認、申し込み書類の不備のチェックを受けないと入れてもらえない。やっとブースに入ってテレビ電話を開始しても、さっきと全く同じ説明、プロセスをもう一度繰り返す。当然のように、このテレビ電話による口座開設サービスは旧UFJ系でしか使えない。結局新しい通帳を手に入れるまえに、おおよそ1時間近く経過。普段は温厚な僕ですら、終わったときにはかなりウンザリしてちょっと切れ気味だった。
なんだかなぁ・・・・もう少し考えたほうがいいような気がする。あんなに非効率的な経営、オペレーションをしているのならば、僕が投資家だったら絶対に投資しない。客としての視点からみても・・・・ちょっとメインバンクにする気にはならないよなぁ。
]]>あえて村上ファンドを擁護するhttp://tonotono.jugem.cc/?eid=5222006-06-15T20:43:53+09:002006-06-15T11:43:53Z2006-06-15T11:43:53Z最近のテレビを見ていて気になるのは、村上ファンドに対するマスコミ各社の論調。その中でもTBSなんぞは特にひどくて、先日見ていたNews23の街頭インタビューでは、どこからどうみても超保守的としか思えないような初老の男性ばかりのインタビューを映し出して、国民感情...tonotonoひとり言
ファイナンス的に村上氏の功績は、「裁定取引」を繰り返すことにより、「効率的市場」の創出に貢献したということ。効率的市場とは、会社に関する全ての情報は投資家によって共有されており、全体的に見れば全ての株価は適正価格となっているという理論。このような完全に効率的な市場条件下では、テクニカル分析もファンダメンタル分析も無意味となり、純粋にリスクとリターンの関係で合理的に株価は決定される。ところが「効率的市場」とは理論上の産物に過ぎず、投資家も経営者も合理的に意思決定をしない現在の状況下では、何もリスクを取らずに確定した利益を上げる「裁定取引」の機会が存在する。村上ファンドの功績は、市場に存在する「裁定取引」機会を狙い撃ちすることにより、裁定取引が存在しうる「ひずみ」を補正し、「効率的市場」創出に貢献したこと。つまり長い目で見れば、眠っていた資本を掘り出し投資家に還元させることにより、社会における資本配分の効率化に寄与したことになる。
そして一方のコーポレートガバナンス的には、これまで国内では軽視されていた投資家意識を高めることにより、経営者に合理的な経営を強いたことである。これまでは(そして残念ながら今でも)日本の企業は株主を軽視している。多くの経営者達は、自分たちの「帝国」構築のために、無意味な内部留保を行ったり、見合わない投資機会に無意味な投資を行っている。「合理的経営」では、リスク/リターンに見合う投資機会があれば会社は内部留保を投資に振り向けるべきであるし、適切な投資機会が無ければ会社は株主に配当を行うことにより、株主は外部への新たな投資を行うことが可能となり、社会全体に資本が効率的に分配される。村上氏の最大の功績は、自らは非合理的な経営者の判断を糾弾し、そしてまた投資家達の新たなロールモデルとなることにより、日本の経営者達が合理的な経営を行わざるを得ないようにしたことだと思う。(ただし、ファンドの後半期には、「目的」と「手段」が逆転したとの指摘もある。)
#(彼らの行為が正当化されるかどうかはともかくとして)村上さん、ライブドアが日本の社会につきつけたことは、日本のアンシャンレジーム(旧体制)に対する大きなそして無謀な挑戦だったと思うのだ。だから既得権益を享受する保守派そしてマスコミは、本能的に彼らの挑戦に対して危険を察知し、徹底的に叩いているのかもしれない。
もちろん(もし事実なのであれば)彼の行ったインサイダー取引は、一般投資家に対する大きな裏切りであり、決して赦されるべきことではない。しかし、おそらく日本経済が社会主義的資本主義から純粋な資本主義へと転換するエポックメイキングな出来事として歴史に残るであろう「村上ファンド事件」は、単なる感情だけではなく、多方面からの冷静な再評価を行うべきだと思うのだ。
]]>Gyaoがライブドア株主総会をネット中継http://tonotono.jugem.cc/?eid=5212006-06-13T20:40:52+09:002006-06-13T11:40:52Z2006-06-13T11:40:52Z今日ちょっと目を引いたUSENのGyaoから来たメールマガジン。
「【緊急号外】ライブドア臨時株主総会をGyaOにてライブ放送」
体を張ったというか、開き直ったというか・・・・・やるなぁUSEN。転んでもタダでは起きない、あまりにも「斬新な」コンテンツ調達方法に大...tonotonoひとり言
「【緊急号外】ライブドア臨時株主総会をGyaOにてライブ放送」
体を張ったというか、開き直ったというか・・・・・やるなぁUSEN。転んでもタダでは起きない、あまりにも「斬新な」コンテンツ調達方法に大きな衝撃を受ける。
さてちょっと待って。気になるのが、ライブドアのコーポレートガバナンス的には問題はないのかということ。
最初の疑問は、本来は株主に等しく公開すべき「株主総会」を特定の事業者のビジネス上のコンテンツとして提供することは是とされるのかということ。ライブドア本体ですらネットでライブ中継を行わないのに、Gyaoが完全にビジネスの一環としてライブ配信をさせるのはどうなんだろう?だって、ライブドアの株主全員がGyaoの会員だとは思えない。(もちろんGyaoからのメールを見る限りでは、「独占的」公開などとはかかれていないけど・・・・)
二番目の疑問は投資家感情だ。おそらく今回の株主総会ではライブドアの清算が大きな議題になるだろう。水ぶくれした彼らの財務諸表を見る限りでは、全ての資産を流動化したとしても、株主に還元される資金は殆どなさそうだ。自分たちが汗水流して稼いだお金で投資した株券が、文字通り「紙くず」になりかねないクリティカルな株主総会なのに、親会社たるUSENがビジネスとしてのライブ中継をやることに対して疑問を持ったりはしないのかな?
僕の個人的な印象としては、日本のIT企業各社は一般投資家を非常に「軽視」というか「舐めている」としか思えない。そろそろ投資家の皆さんも考えた方がいいと思うよ。
]]>卒業、そして帰国へhttp://tonotono.jugem.cc/?eid=5202006-05-25T06:20:08+09:002006-05-24T21:20:08Z2006-05-24T21:20:08ZいよいよAnn Arborを出発する日がやってきた。前日からの最後の掃除で、ほぼ完徹状態。さらにはこんな日に限って、いつもは殆ど泣かない娘も機嫌が悪く何度かむずかる。
殆どの家具はそのまま部屋の契約ごと、6月に来る日本人学生に引き継いだため、部屋に残したまま帰...tonotonoひとり言
殆どの家具はそのまま部屋の契約ごと、6月に来る日本人学生に引き継いだため、部屋に残したまま帰ることになる。すべてを運び出して、部屋がも抜けのからとなってしまえば覚悟がつくのだが、二年間使っていた家具をそのままおいていくとなると、ちょっとそこまで小旅行に行って、すぐに戻って来るような錯覚に捕らわれる。でもこれが最後だ。ちょっとセンチメンタルになる。
事前にお願いしていたとおり車の鍵をTさんに預け、アパートの鍵をリーシングオフィスに帰して、全ての手続きは終了。11時過ぎにZの車でいよいよAnn Arborを離れる。いつもは通いなれたAnn Arborのストリート、I-94も妙にセンチメンタルに映る。僕らの心を写すかのように、天気もどんよりとした曇りだ。なんだか頭の中にぼんやりと一枚のフィルターがかかったような感じ。これで日本に帰るんだという現実感が沸かない。このままいつまでも空港に着かなければいいのにと考えながらも、Zの車は渋滞もなく30分で空港に到着。
チェックインを終えたあと、ロビーで娘にそっとキスをする。よく覚えておくんだよ。ここが君が生まれたミシガン州とAnn Arborなんだから。今度ここに戻ってくるのは、君の入学式だ。(娘には生まれた街Ann Arborと大学にちなんだ名前をつけてある)ちょっとご機嫌ナナメだった娘がちょっと微笑んだ気がした。
決して泣かないつもりだったのだが、離陸の瞬間に二年間の思い出が走馬灯にように脳裏に浮かぶと、ちょっと涙腺が緩くなる。横を見ると妻も同様のようだ。その直後に、気圧の変化に驚いたのか、娘が早速泣き始めると現実に引き戻される。そうだ、もう二年間は終わったのだ・・・これからは妻と娘と日本での新しいスタートを切らなければならない。 今度この素晴らしき仲間達に会えるのはいつの日なのだろう。そのときまでにセンチメンタルになるのはお預けだ。その日まで僕は無我夢中で疾走しよう。
Go Blue!!
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